資格試験を受験する大きな理由に就職や転職に有利になるからと考える人は多いでしょう。
自分のスキルを証明してくれるもののひとつとして資格があります。
たとえ優れた能力を持っていたとしても、なかなか面接のほんの少しの間に面接官に知ってもらうのはなかなか難しいですよね?
でも、資格があれば履歴書を見れば分かるわけですから、絶好のアピールになるはずです。
最近は大企業でも倒産するような時代ですが、それでもできるだけ安定した会社や職業に就職できれば路頭に迷うことも少ないでしょう。
資格を取ることで安定した職業の就職や転職に有利なのでしょうか?
そもそも安定した職業って何がある?
安定した職業というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?
収入が高いものなのか、それとも収入がそれほど高くなくても長く働ける職業でしょうか?
医者は安定はしているものの注意も必要
例えば高収入の仕事となると医者が真っ先に思い浮かぶかもしれません。
医者になるためにはそもそも国家試験に合格する必要があるため資格が必要ですが、確かに高収入ではありますが安定した職業かどうかは微妙なところです。
もちろん他の職業と比べると生活は安定はするでしょう。
しかし最近は医師不足が深刻で相当過酷な勤務を強いられる場合もあり健康面の不安はあるかもしれません。
また、最近では医療訴訟という問題もありますし、多額の賠償金を支払うことも考えられますので、もちろん安定はしているもののリスクがあることも頭には入れておきたいところです。
公務員も安泰ではない
長く働ける職業というと公務員を思い浮かべる人も多いでしょう。
公務員は身分が保障されているため、よほどのことがない限り定年退職まで勤務することはできます。
そのため安定した職業の代表選手のようなイメージです。
公務員は確かに身分保障がありますが、これも将来は徐々に変わっていく可能性はあります。
日本では国や地方自治体の多くの財政が破綻寸前ともいえる状態です。
財政が悪化すれば、そもそも公務員に払う財源が不足するわけですから身分保障を維持することが難しくなるということもありえます。
仮に雇用は維持されたものの、定年の繰り上げや退職金の切り下げという事態もありえるでしょう。
現在のところ公務員が安定した職業であることは間違いないのでしょうが、将来ずっとこの状況が続くかは微妙な所もあることは頭に入れておきましょう。
正規雇用でも安心できない時代
安定した職業というと、正規雇用か非正規雇用で区別して、正規雇用なら安定していると考える人もいるでしょう。
たしかに正規雇用の労働者を簡単にクビにすることは難しいです。
逆に非正規雇用であれば期間の定めがあり、労働契約の満了ということで契約を簡単に終了させることができるというイメージもあるでしょう。
資格を取ると就職や転職に有利?
資格を取ると履歴書に自分の能力が証明されるので就職や転職に有利になるかどうかは、その資格によるところが大きいです。
簡単に言うと資格のレベルによるというのが、世間の人事の評価です。
比較的容易に取得できる資格は、それだけ多くの人が取得できる可能性が高くなりますので評価もそれなりです。
逆に超難関資格であれば、簡単には取得できず希少性がありますので評価も高くなりがちです。
ただし、これも就職や転職をする職種や業種にマッチしているかどうかも重要です。
たしかに資格の中では汎用性の高い、どの職種や業種にもマッチする資格はあります。
例えば「TOEIC」や「MOS(Microsoft Office Specialist)」です。
特に新卒の就職活動ではTOEICやMOSによって、英語能力やパソコンのスキルを証明できるため有利に働く場合もあるでしょう。
ただしTOEICは受験すればスコアで実力が示される試験のため、どれだけのスコアがあるかは重要です。
特に外資系企業や英語が必要な職種に就職や転職をする場合には高スコアが要求されます。
汎用性の高い資格は一定の評価は得られるものの、特に珍しい資格ではないため求めるスキルに対するアピールとして不十分な場合もあります。
目指す職種や業種があるのなら、それに適合する資格取得を目指すべきです。
たとえそれが難関資格であったとしても受けるメリットも大きいですから、頑張るだけの価値はあります。