就職活動のシーズンが近づいてきて学生は自分がどう評価されるのかが不安になります。
理系学生であれば技術や専門分野という目に見えるものがありますが、文系学生は学部によってははっきりとしたスキルをアピールしにくい場合もあります。
そこで多くの人が考えるのが資格取得。
資格取得といっても、その業界に就職するなら評価されやすい専門性のある資格はわかりやすいです。
例えばIT業界であれば「ITパスポート」、金融業界なら「ファイナンシャル・プランナー」、不動産業界でいうと「宅建士」という感じです。
でも、これらの資格は簡単には合格ができず、取得まで期間もかかるし、まだ就職をしたい業界を絞りきれてない人にとっては取得した資格を無駄にしたくないという思いもあるでしょう。
それならどの業界にも広く評価されるような汎用性の高い資格でアピールするというのも有効です。汎用性の高いオススメの資格を紹介します。
文系学生にはこの3つの資格が利用価値が高い
文系学生にとって、どの業界にも広く評価されて利用価値が高い資格となるとこの3つがオススメです。
- 秘書検定
- TOEIC
- 簿記(できれば2級)
はるか昔から汎用性の高い資格で学生に人気の秘書検定。
グローバル時代に英語は必須でTOEIC。
会社にとってコスト管理は最大関心事で簿記。
秘書検定は本当に評価される?
学生に人気の秘書検定ですが、一番易しい3級であれば、年度によって異なりますがおよそ7割ぐらいの合格率になります。
10人に7人ぐらいが合格できるわけで、少しレベルの高い2級でも合格率は50%を超え6割に迫るような状況です。
かなりの合格率になりますが、秘書検定の受験者数は多い。
つまり、多くの人が秘書検定の有資格者という現実もあります。そんな資格は他人と差があまりつかないから評価されないのでは?
という疑問を持つ人もいるでしょう。
秘書検定が評価される理由は、ビジネスマナーや社会人としての基礎力を習得しているという点です。
日本の大学生は国際的にもあまり勉強をしてこなかったり、バイトぐらいは経験したものの社会経験も不足がちな人が多いです。
まだまだ“学生気分”なんて言葉もあるぐらいで、入社後すぐに社会人として活躍できる素養が備わっていない人もいるのも現実で、だからこそ秘書検定取得で自分は少し違うんだとアピールができます。
ただし、秘書検定2級までで劇的に就職活動で評価されるわけではありません。
効率的に勉強をすれば、秘書検定3級なら1ヶ月もかからずに、2級でも1ヶ月程度で合格ができる試験です。
これぐらいの勉強時間なら、今までなんの資格も取得してこなかった人も、なんとか就職活動に間に合わせることもできたりします。
そんな何も資格がないとか、大学生活にこれといったアピールできるものがない場合にはすぐにアピールできるものをつくる必要があります。
そんな人には、秘書検定はその取得労力を考えると、十分にその見返りが期待できる資格だといえるでしょう。
英語の資格ならTOEIC
グローバル社会に英語は欠かせません。
特に最近では社内で英語公用語化を進める企業も増えてきており、ますますその重要性が増しています。
英語の資格試験はたくさんありますが、他の資格ではなくなぜTOEICがオススメなのでしょうか?
その理由は、TOEIC試験はビジネスで利用される場面が多くビジネスパーソンの必要な英語に適してるという面があります。
また、他の資格、例えば英検であれば年に3回しか試験がないため時期を逃せば何も手に入れないということもあります。
検定試験ですから合格か不合格の二者択一。その点TOEICは試験が年10回もありますし、合格か不合格ではなくスコアで現われますのでまったく何もないということはないのです。
TOEICの評価されるスコアは?
TOEICの試験がスコアで表示されるからといっても、何点でも評価されるわけではありません。
スコアによっては評価どころか逆にマイナスの印象を与えてしまう場合もあるでしょう。
ではTOEICの評価されるスコアはどれくらいからなのでしょうか?
外資系や商社に就職するという場合は別として、あくまでも汎用性を考えるとできれば600点、最低でも500点は欲しいところです。
スコアは高いことに越したことはないですが、そもそも日本の人事部でも英語がダメという人が多い現実からすると学生で500点なら一定の評価はされるでしょう。
本来なら英語のスピーキング力を面接で測ればよいのでしょうが、それができない人事が多いためTOEICのスコアに頼るという現実はあります。
簿記で数字に強いことをアピール
企業の経営に不可欠なものが経理能力です。
経理能力は経理部だけでなく、全てのビジネスパーソンが身につけておくべき教養ともいえます。
学生時代に簿記を取得することで、将来の経理部というエキスパートへの道の第一歩となる場合もあります。
また、「数字に強い」、「真面目にコツコツ仕事を行う」という印象も持たれやすく、全ての業界で評価されやすい資格だといえるでしょう。
ホリエモンなんて、資格試験なんて無意味なんて思っていそうですが、彼も取るなら簿記が良いなんてことを著書で語ってましたしね。
通常の経営者はもちろん、ちょっと異端児の経営者にも評価されやすい汎用性の高い資格が簿記です。