社労士試験のような難関資格に合格するためには効率的に勉強することが必要です。
特に短期合格を目指したり、働きながら試験に挑戦をするのなら、効率をよほど重視しないと成功は夢となってしまうかもしれません。
効率的に勉強するとなると、いろんな勉強法のノウハウがありますが、試験科目をどのような順番に勉強するかも大事なもののひとつです。
では試験科目をどのような順番に勉強すれば効率の良い勉強ができるのでしょうか?
社労士試験科目の出題順をチェック
まずは社労士試験の各科目の出題順をチェックします。
科目の出題順は関連性のある科目が前後に配置されていることが多いため、出題順に勉強をすることが合理的なようにも思えますがどうなのでしょうか?
- 労働基準法
- 労働安全衛生法
- 労働者災害補償保険法
- 雇用保険法
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律
- 労務管理その他の労働に関する一般常識
- 社会保険に関する一般常識
- 健康保険法
- 厚生年金法
- 国民年金法
出題の順番は上記のようになっていますが、多くの人がこの順番で勉強をしますし、テキストや受験対策口座も同じような順番になっている例も多いでしょう。
ただ、厚生年金と国民年金の順番はだいたいは逆になっています。
これは年金制度は2階建てといわれ、国民年金が1階部分で厚生年金が2階部分になります。国民年金は基礎年金ともいわれますからね。
つまり、国民年金を土台として厚生年金が上に乗っかるような形になり、国民年金制度を理解することが厚生年金の制度を理解する助けになるわけです。
テキストを見たり、合格講座を順番に見ないとちょっと違和感を感じる人もいるでしょうし、基本的には年金制度以外は出題順で勉強するのも悪くなさそうです。
合格点を取るには知識を理解し整理する必要
社労士試験の合格点を取るためには、知識を理解し整理する必要があります。
これが高校の定期テストのように違った科目ごとに範囲が一定の狭い範囲であれば、容易に知識を整理することができます。
しかし、社労士試験のような試験科目が広い試験はそのように簡単にはいきません。
さらに社労士試験の試験科目は似たような科目も多いですし、知識を理解し整理する段階で混乱を招いてしまう場合もありがちなことです。
ですから、まず「木を見るでのはなく森を見る段階」の勉強が初期の段階では、テキストの順番通りに勉強をしても良いのです。
しかし、勉強が進んできて知識を整理する必要な段階では、より工夫をした勉強が必要になってきます。
知識の整理にはコツがある
社労士試験のような科目数が多い資格試験の勉強を進める上で、知識の整理をするためにはコツがあります。
そのひとつが類似点が多いものはまとめて覚えるという点です。
類似点が多い科目はまとめて覚える
類似点が多い科目はまとめて覚えることで効率が良くなります。
例えば先に紹介をした国民年金と厚生年金も共通していることが多いですから、必ずセットで勉強をするのが良いです。
ちょっと意外なところで労働者災害補償保険と健康保険なんかも、一見労働保険と健康保険なのでちょっと関連性が薄いようにも感じるかもしれません。
しかし、両科目は実は類似点が多いので、比較しながら覚えることで効率よく整理して覚えることができます。
法律による細かい違いを整理する
法律は非常に細かく規定されていて、ある科目と別の科目では似ているようで微妙な違いがある箇所がよくあります。
こういったものを闇雲に勉強をしていると、「あれはどうだったけ?」と混乱することが良くあります。
勉強が初期の段階ではまだ良いのですが、直前期などにこういった状況ですと合格から遠のいているかもしれません。
資格試験で肝に銘じておきたいのが、
「曖昧な知識は百害あって一利なし」ということです。
例えば五肢択一式ですと、単純にその問題を当てずっぽうで解くと正答率は20%ということになります。
ただ、完全に理解している知識がズバリ正答の選択肢であれば、正答率は100%ですし、仮に一つや二つの間違いの選択肢が切れるだけでも、正解にぐっと近づくわけです。
これが曖昧な知識であれば、自信を持って正解の選択肢とも判断できませんし、間違いの選択肢として切ることもできませんからね。
ですから、次の科目はセットにして覚えて似ているようで微妙な違いを整理しながら勉強することが大事です。
- 国民年金と厚生年金
- 年金と労働者災害補償保険
- 労働者災害補償保険と健康保険
1と3については類似点も多いのですが、細かな似たようで微妙に違う点もあります。
2については遺族給付に関して、遺族の範囲が微妙に違います。これは覚える箇所なので、できるけだ早い段階で知識を整理する段階に進み、何度も繰り返して強固な知識に仕上がることが必要です。
結局勉強の順番は?
基礎的な知識が身についていて、勉強が中盤以降になってくると、勉強の順番は、
国民年金→厚生年金→労働者災害補償保険→健康保険をまずは行い、その後の順番は得手不得手などを考慮しながら進めるのがオススメです。