行政書士試験の合格をより難しくしているのが、人にもよりますが一般知識問題です。
特に大学受験からかなりの年月が経っている中高年の受験生は、一般知識が合格の大きなハードルになっている人もいるでしょう。
行政書士試験は一般知識にも足切り点がありますので、どうしても一般知識で一定以上の点数が必要だからです。
法律科目にかなりの自信を持っている司法試験や司法書士試験経験者でも、落とし穴になりがちな一般知識の対策はどのようにすれば良いのでしょうか?
資格試験の勉強の王道というと過去問演習があるのですが、一般知識の勉強でも同じように通用するのでしょうか?
行政書士試験の一般知識で不合格は悲しい
行政書士試験は独立開業もできる法律専門職になるための試験です。
法律科目が実力不足で不合格になれば、行政書士としてもちろんふさわしくなく納得もしやすいでしょうが、一般知識が足かせとなって不合格なら悲しいですよね?
司法試験や司法書士試験のような超難関資格でも、そんな悲しいことは起こらないのですから、しっかりと一般知識の対策をする必要があります。
一般知識の対策は何が有効か?
一般知識が足を引っ張り不合格とならないためにも、行政書士試験の一般知識の対策が必要ですが、その対策は何が有効なのでしょうか?
過去問はどうか?
資格試験合格のための勉強の王道というと過去問演習です。このサイトでも幾度となく、過去問の重要性については触れてきました。
法律科目は間違いなく過去問を利用するのはとても有効なのですが、一般知識についても同じことがいえるのでしょうか?
行政書士試験の一般知識に過去問が有効かどうかは、問題の分野に分けて考える必要があるでしょう。
政治経済・情報通信は過去問対策があまり役立たない
一般知識の中でも政治経済・情報通信の分野はあまり過去問対策が役立たない分野になります。
なぜならこれらの問題は最新の時事問題が出題される傾向にありますので、古い過去の問題を勉強しても役立たない場合もあるからです。
もちろんまったく役立たないというわけではないですから、基礎的な知識は過去問でも学習をすることはできるでしょう。
それ以上に時事問題ですから、新聞やニュースなどを日頃チェックして、日頃から出題されそうな所にアンテナを張り巡らせることが大事ですね。
文章理解は過去問対策が有効
一般知識のすべてが過去問の勉強が有効でないというわけではなく、文章理解の出題分野は過去問対策がとても有効です。
さらに一般知識で足切りにかからないためにも、この文章理解で確実に得点を取ることが必要なのです。
その理由は、文章理解は出題傾向があり、出題内容があらかじめわかっているからです。
文章理解は要旨把握、空欄補充、並べ替え問題などが出題され、これらの出題に慣れておくことがとても重要なのです。
学生のように大学受験からあまり時間が経っていないようなら、まだまだ受験勉強が役立つはずですが、大学受験なんてはるか昔という人なら、しっかりとした対策が必要でしょう。
特に現代文が苦手だったという人は、過去問だけでは不十分でこんな教材で対策を取る必要があるでしょう。
現代文の勉強法をはじめからていねいに 大学受験 (東進ブックス) [ 出口汪 ]
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ただし、文章理解は特に苦手な方はあまり時間をかけすぎるのもあまり良くありません。それよりも個人情報保護の分野に力を入れるべきです。
個人情報保護は対策が立てやすい
一般知識の中でも個人情報保護は一番対策が立てやすい分野になります。もしあなたが現代文が苦手ということであれば、あまり現代文に深入りせず、個人情報保護で確実に得点を取ることが重要です。
個人情報保護法・行政機関個人情報保護法の2つが出題範囲となりますが、最も対策が立てやすく一般知識といっても法令科目に近い感じがあります。確実に得点源にすべきです。
足切り回避には一般知識で6問の正解が必要
行政書士試験の一般知識は14問出題されますが、足切りを避けるためにはそのうち6問の正解が必要になります。
法令科目が得意で一般知識が苦手という人は、とにかく足切りにならないように考えることが大事です。
現代文が得意という人は対策が立てやすいですが、現代文が苦手という人は苦手を克服するよりも個人情報でしっかりと得点を稼ぎ、時事問題を頑張るのオススメです。