行政書士試験を難しくしているもののひとつに記述式問題の存在があります。多くの受験生はマークシート方式の問題よりも、より正確な知識が必要な記述式問題を苦手にしがち。
ただ、行政書士試験の記述式問題は、司法試験のような論文問題ではありませんし、司法書士試験のような細かい知識もさほど要求されません。
行政書士試験の記述式問題は、問われることが基本的なことですし、択一式の勉強とかぶることもありますので実は対策も立てやすいのです。
苦手意識を持つ人も多い行政書士試験の記述式問題のオススメの勉強法を紹介します。
行政書士試験の記述式の前に足切りをクリア
行政書士試験には足切りが存在します。一般知識の40%未満の正答ですと足切りになってしまいますが、一般知識を苦手としている人には大きなハードルとなります。
足切りは一般知識だけでなく、行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が122点以上なければ足切りになります。
足切りになってしまうと、そもそも記述式問題の採点もされませんので、記述式問題の対策を考える前に足切りにかからないことも考えておかなければなりません。
せっかく記述式問題の出来が良かったとしても、足切りになると本当に悲しいですからね。
記述式問題の配点
記述式問題の配点は試験の前に発表がされていませんが、合格発表時にわかり毎年同じ配点になっています。今後も同じ流れになっていくことになるでしょう。
気になる配点ですが、1問20点で3問出題されますので合計60点です。
行政書士試験は60問で300点満点の試験ですから、実に20%もの高い得点比率が記述式のたった3問にあるわけです。
行政書士試験に合格をするためには、足切りにかからずに180点つまり6割以上の得点率が必要なわけですが、いかに記述式問題に重要な点がわかると思います。
記述式には部分点もある
択一式問題は正解か不正解のオール・オア・ナッシングの世界ですが、行政書士試験の記述式問題には部分点もありますので、20点満点でなくともある程度の点数を獲得できる場合があります。
部分点がどのような場合にあるのかは公表がされていなためハッキリしませんが、問題内にいくつかの採点基準を設けていて、その採点基準を満たすことで一定の点数を獲得できるような感じです。
具体的には解答内に採点基準となるキーワードが含まれているかどうかが、採点されるのではないかいと思われています。
なお、誤字脱字は減点の対象となりますので、正確な字を書けるように勉強をしておくことも大事です。
記述式問題のオススメの勉強法
記述式問題の配点の高さを考えると、合格をするためには記述式問題でも得点を稼ぐ必要があります。
苦手意識を持つ人も多い記述式問題ですが、どのように勉強をすれば良いのでしょうか?
択一式と記述式は別物ではない
記述式問題といっても、問われていることは条文の知識や判例の知識を確認しているのがほとんどです。
そうであれば当然に択一式問題でも必要な知識であり、択一式問題の勉強が記述式にも生きますし、逆に記述式問題の勉強が択一式にも生きるというわけです。
とはいっても問題形式の違いから、記述式の勉強を特別に意識して行う必要もあります。
重要論点のキーワードを意識しながら勉強をする
記述式問題の採点基準には、その問題に関する重要なキーワードが含まれているかどうかを採点しているのではないかと思われています。
そのため、日頃から重要論点に関するキーワードを意識しながら勉強をすることが大切です。答案に重要キーワードがスラスラと書けるようになるように訓練をする必要があるのです。
誤字脱字対策にもなるため、しっかりと手を動かして覚えることも大事です。面倒臭がらずに何度も何度も書くことが大事なのです。