行政書士試験は絶対評価の試験のため、年度によって合格率のバラツキがかなりあります。

 

資格試験には合格点が決まっている絶対評価の試験と、合格点が毎年のように変化する相対評価の試験があります。

 

行政書士試験は絶対評価の試験で、合格点は足切りがあるものの基本的には300点満点の180点以上、つまり6割の正答率で合格になります。

 

相対評価の試験は、合格点をどれくらいにするかによって、合格者数をある程度の水準に持ってくことができます。

 

一方、絶対評価の試験は、その年の問題の難易度によってかなり左右されることになり、年度によっておそろしいほど合格率が低い年もあれば、逆に高い合格率になる年もあります。

 

もちろん受験生にとっては、年度がどうであれ合格すれば良いわけで、合格率が高いにこしたことはありません。

 

今年は、昨年の合格率が15.7%と高かっただけに、その反動がありそうですが、解答速報を見て確認するとどうなのでしょうか?

 

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2018年行政書士試験の解答速報情報

 

試験を終えて合格発表までかなりの時間があります。それまでの間気持ちも落ち着かないでしょうが、まずは解答速報で大体の自分の状況を確認しておくべきでしょう。

 

行政書士試験は資格人気ランキングでも上位に頻繁に顔をだす人気資格ですし、難関資格ですから資格予備校を利用する人がたくさんいます。

 

そのため、解答速報も多くの学校などで行わますのでいくつかをチェックすること良いでしょう。

 

平成30年度 行政書士試験 解答速報

資格の学校TAC

 

まずは資格予備校業界最大手のTACです。解答速報は試験当時の19:30~配信予定で、模範解答一覧は20:30頃の公開予定です。

 

行政書士本試験 受験生応援企画解答速報

LEC東京リーガルマインド

 

続いてLECです。TACより少し早く解答速報会は試験当日の19:00~渋谷駅前本校で実施され、全国の本校などで同時中継されます。解答速報は20:00に公開される予定です。

 

ユーキャンの解答速報

生涯学習のユーキャン

 

ユーキャンでは解答速報を試験当日の19時頃から随時公開される予定です。自動採点サービスも実施されますので、ご自分のだいたいの得点を確認しておきましょう。

 

2018年行政書士本試験 解答速報

クレアール

 

クレアールの解答速報は試験当日の20時より掲載予定で、解答解説動画は21時から配信予定になっています。

 

行政書士試験 解答速報

資格の大原

 

大原の解答速報は、試験当日の19時頃から公開予定です。19:30からは動画配信もされるようです。

 

以上の紹介したところ以外にも解答速報は行われますが、だいたい2~3箇所ぐらいのチェックできれば十分です。解答が各社によって違う場合もたまにありますしね。

 

最も気になるのが記述式の解答速報ではないでしょうか? 択一問題と違ってどれくらいの点数かがわかりにくいですからね。

 

記述式は配点が60点にもなるので合格のためにはとても重要です。さらに行政書士試験は絶対評価の試験ではありますが、記述式に関しては年度によって採点の厳しさに違いがあるのではないかと考えられています。

 

なぜなら、採点を甘くしたり、厳しくすることで合格者数を増減させることができ、あまり大きな合格率の違いをつくらないようにすることもできるからです。

 

 

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行政書士試験の合格率の推移

 

行政書士試験の合格者数や合格率の推移を見てみます。

 

年度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成18年度 81,163 70,713 3,385 4.8%
平成19年度 81,710 65,157 5,631 8.6%
平成20年度 79,590 63,907 4,133 6.5%
平成21年度 83,819 67,348 6,095 9.1%
平成22年度 88,651 70,586 4,662 6.6%
平成23年度 83,543 66,297 5,337 8.1%
平成24年度 75,817 59,948 5,508 9.2%
平成25年度 70,896 55,436 5,597 10.1%
平成26年度 62,172 48,869 4,043 8.3%
平成27年度 56,965 44,366 5,820 13.1%
平成28年度 53,456 41,053 4,084 10.0%
平成29年度 52,214 40,449 6,360 15.7%

 

近年の特徴ですが、試験の受験者自体が減っています。平成24年度から6万人を割り込み、さらに昨年は4万人を切りそうなところまできています。

 

ただ、合格者は昨年近年で最も多く出ており、6,360人。合格率も15.7%と難関資格ですと高めの水準になってきています。

 

平成18年度の合格率4.8%と比べると格段に難易度が異なりそうな印象を持つ人もいるでしょう。

 

ただ、受験者数が少なくなったのは、現実路線を取るようになり「記念受験組」が少なくなってきたことも考えられるため、大幅に試験が易しくなったとまではいえないでしょう。

 

それよりも気になるのは、合格率がかなり上がった翌年はおおむね合格率が低くなっている事実です。

 

  • 平成19年度8.6% → 平成20年度6.5%
  • 平成21年度9.1% → 平成22年度6.6%
  • 平成25年度10.1% → 平成26年度8.3%
  • 平成27年度13.1% → 平成28年度10.0%

 

平成28年度から29年度にかけて5%以上も合格率が大幅に上昇しているため、今年はおそらくその反動があるのではないかなと予想されます。

 

ただ、最近の傾向を見てみると以前のように合格率が一桁台の前半位になるとまではいかず、10%前後で落ち着くように試験も考えられているのではないかと思われます。

 

問題自体を易しくするのか、記述式の採点を厳しくして得点を調整するのかはわかりませんが、解答速報でだいたいの今年の難易度の講評はありますので注目しています。