社労士試験を目指す人が気になるのは、試験の難易度です。

 

どれだけの勉強をすれば合格できるかという難易度もそうですが、他資格と比較した難易度も気になる人も多いでしょう。

 

資格の序列ではありませんが、試験の難しさでその資格がいかに優れているかを確認したいという気持ちもでてきます。

 

実際の世界では資格だけでは序列を決めることはできず、例えば年収1000万円以上稼いでいる社労士がいる一方、年収300万円にも満たない弁護士もいます。

 

でもやっぱり気になりますよね? 世間の目もありますし。

 

そんな気になる社労士の難易度について、行政書士など他の資格と比べてみました。

 

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社労士試験の試験科目からの難易度

 

社労士試験の難易度ですが、まずは試験科目からの難易度を考えてみます。

 

社労士試験の試験科目ですが、大きく分類すると以下のような8科目があります。

 

  • 労働基準法+労働安全衛生法
  • 労働災害補償保険法(+労働保険徴収法)
  • 雇用保険法(+労働保険徴収法)
  • 労働管理その他の労働に関する一般常識
  • 社会保険に関する一般常識
  • 健康保険法
  • 国民年金法
  • 厚生年金保険法

 

この8科目を苦手科目をつくらず、まんべんなく勉強をする必要があります。

 

なぜなら社労士試験には足切り点があるからです。

 

社労士試験の出題形式は、「選択式」「択一式」がありまして、選択式で各科目60%以上、択一試験で各科目40%以上の得点を取る必要が原則的にあるのです。

 

極端に得手不得手の科目があり、得意な科目で苦手な科目をカバーをしようとしても限界があるわけです。

 

この足切り点の存在が社労士試験の難易度を上げ、より合格するのが難しい試験としています。

 

 

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例年の合格率は?

 

試験の難易度を表す数字のひとつに合格率があります。

 

合格率が低いほど難易度が高いとは必ずしもなりませんが、合格率が低いほどそれだけ合格できる人が少ないわけですから、簡単には合格はできません。

 

社労士試験の最近の受験者数と合格率は以下のようになっています。

 

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成19年 45221名 4801名 10.6%
平成20年 47568名 3574名 7.5%
平成21年 52983名 4019名 7.9%
平成22年 55445名 4790名 8.6%
平成23年 53392名 3845名 7.2%
平成24年 51960名 3650名 7.0%
平成25年 49292名 2666名 5.4%
平成26年 44546名 4156名 9.3%
平成27年 40712名 1051名 2.6%
平成28年 39972名 1770名 4.4%
平成29年 38685名 2613名 6.8%

 

合格率は昨年は6.8%でしたが、ちょうど10年前の平成19年の試験では10%を超えていました。

 

一番低い時で2.6%という年もあったので、その年によって多少の違いがあります。ただ他の試験ではもっと合格率が年度によって異なる試験もあります。

 

 

難易度を他の資格と比べてみた

 

社労士試験は膨大な量の勉強が必要で、しかも足切り点があることからまんべんなく勉強をする必要があります。

 

社労士試験が難しい試験であることは間違いないのですが、どれだけ難しいかは他の資格試験と比べることで、よりわかり安くなるでしょう。

 

ここからは社労士試験の難易度を他の資格試験と比べてみます。

 

 

行政書士試験と比べると?

 

社労士試験となにかと比べられることが多いのが行政書士試験です。では両者の難易度はどうなのでしょうか?

 

一般的には、

 

社労士>行政書士

 

といわれ、社労士試験のほうが行政書士試験より難しいと言われています。これはほぼ正しいのですが、年度によって若干の違いはあります。

 

それは、行政書士試験は絶対評価の試験だからです。

 

行政書士試験は法律科目と一般知識科目それぞれに足切り点はありますが、全体で満点の6割以上を取れば合格ができます。

 

これは年によって、問題の難易度の変化に対して合格可能性もずいぶんと異なってきます。

 

ここ最近は比較的安定している行政書士試験の合格率ですが、以前はもっと年度によってバラツキがあったのはこのためです。

 

ですから一般的に社労士試験のほうが行政書士試験より少しだけ難易度が高いのですが、年度によっては、つまり行政書士試験が難しいときは、かなり両試験の難易度は拮抗をしているでしょう。

 

場合によっては行政書士試験のほうが難しかったという年もあるかもしれません。

 

 

司法書士試験と比べると?

 

司法書士試験と比べてみると、これはやはり司法書士試験のほうが難易度が高いのは間違いありません。

 

両者の差はかなりありますので、より司法書士試験のほうが努力は必要でしょう。

 

 

税理士試験と比べると?

 

司法書士試験との難易度の差はかなりありますが、税理士試験との差は微妙なところです。

 

単純な難易度でいうと、

 

税理士試験>社労士試験

 

になると思います。

 

ただ、税理士試験は科目合格制度がありますので、科目ごとに合格していけるので、より試験に受かりやすい面はあります。

 

一方社労士試験は科目合格制度はありませんので、その年に合格ラインに到達していなければ、来年またイチからのスタートになります。

 

この点では社労士試験のほうが過酷といえ、両試験の難易度の差はかなり小さいものであるといえるでしょう。