シリーズで行っている各年代別の資格試験の勉強法の注意点。今回は30代です。
30代というと若い頃と比べると社会人としての経験も積んできた世代で、自己管理ができる人が多いのも特徴です。
そんな30代は資格試験の勉強もコツコツ行うこともできて、合格に最も近い年代だともいえます。
とはいってもこの年代の人が気をつけなければならない落とし穴もあります。
30代は最も合格に近い年代
30代は資格試験では最も合格に近い年代ともいえます。
その理由はというと、20代以下はたしかに記憶力も良くて有利なのですが、自己管理がまだまだできていない人がやはり多くなりがちです。
また、若い世代は遊びの誘惑も多くどうしても勉強がおろそかになりがちです。
一方30代になれば、社会人としての経験も豊富になっており、日々の生活習慣からも自己管理ができる人が多いでしょう。
日頃の自己管理ができる人は、勉強でも計画的に行うことができるものです。
資格試験それも難関資格ほど計画的にしかも長期間継続して勉強することがで必要ですから、自己管理能力はとても大切なのです。
さらに30代になると、周りの友達で家庭をもつ人は多くなってきます。
家庭をもつと簡単には遊ぶに出かけることはできなくなってきますので、遊びの誘惑も少なくなるのも好条件です。
実際の試験のデータも
30代が最も合格に近い年代だというのも、実際の試験のデータでもそれを裏付けるものがあります。
最難関の資格試験ともいわれる司法試験ですが、平成27年の合格者の平均年齢が29.1歳。
平成26年も28.2歳ということでおおむね30歳に近いぐらいの合格者の平均年齢になっています。
もっと難易度が下がればどうかというと、宅建試験の平成28年度の合格者の平均年齢が35.3歳です。
やはり30代が最も合格に近い年代というのも、この合格者の平均年齢を見ても分かりますよね。
宅建では年代別の合格率が30代で約30%と20代の約35%にわずかに劣りますが、20代とともに合格がしやすい年代といえるでしょう。
仕事上必要に迫られる場合も
20代など若い人の場合、とりあえず将来のために資格を取っておこうかというのは多いです。
就職活動で有利になるからという面もあるでしょう。
しかし、30代の場合は仕事でどうしても必要だからという理由で資格試験を受験する人は増えます。
例えば宅建資格ですが、不動産会社によっては宅建の資格がないと一定以上の管理職になれないと規定している場合もあります。
30代というとちょうど管理職に手が届く人も多くなってくるでしょうから、必要に迫られて資格取得を目指す人も多いのです。
すでにリーダーとなって仕事が忙しい場合も
30代となるとすでに職場のリーダー的立場となっており、仕事で忙しい日々を送る人も多いでしょう。
特に資格試験が多く行われる秋の10月~11月は直前期の勉強が仕事で忙しくて、なかなか時間を取れないという場合もあるでしょう。
先に紹介した宅建の年代別合格率が20代より30代がやや劣るのも、10月に宅建試験が行われる影響があるかもしれません。
仕事が忙しい30代は仕事との両立やスケジュール調整などを上手くやっていく必要があります。
記憶力が衰えかえる年代
20代以下など若い年代は、その記憶力の良さを武器に早期に資格試験に合格できる人がでてきます。
試験科目によっては、大学受験のアドバンテージも残っている場合もありますしね。
30代は体力とともに記憶力が衰えかける年代でもあります。
若い頃簡単に覚えられたことが、なかなか頭に入ってこないという経験をする人もいるでしょう。
歳とともに記憶力が衰えるのは仕方のないことなので、それならより一層繰り返し勉強することが必要なのです。
その他に30代は家庭を持つと、親や夫や妻の立場としてやるべきことも多くなります。
仕事も忙しいですし、家庭や仕事と資格試験の勉強をいかに両立させるかが、とても重要な年代になります。