宅建士試験は法律試験の一つで世間では難関試験と考える人もいます。
難関資格となると、資格予備校などを利用して勉強するのが常識のような感じになっており、独学では合格がムリと考えてしまう人もいるでしょう。
では宅建士試験はどうなのでしょうか?
独学で宅建合格を目指す人に、効果的な勉強法を教えましょう。
宅建士試験は独学でも合格できる?
宅建士試験は法律系の資格試験では入門クラスになり、それほど驚くほどの高い難易度ではありません。
試験の難易度としては独学でも十分合格が可能な試験といえます。
ただ法律ですから難解な法律用語が初学者には最初の壁になります。
六法全書なんて読んでも何を書いているかさっぱりわからないというのが最初の印象でしょう。
法律用語でつまずくと、その先の勉強もなかなかモチベーションを上げて取り組むことが難しいですし、途中で挫折してしまうかもしれません。
また、独学で合格するためには効率的な確実な勉強が必要ですが、どうしても独学では独りよがりの勉強になりがちです。
宅建の試験科目
独学で勉強を始めるのにも、まずは試験科目や範囲を知ることが必要です。大きく分けると次のようになります。
- 民法等権利関係
- 法令上の制限
- 宅建業法
- その他関連知識
さらに細かく説明すると、
民法等権利関係は、
- 民法
- 借地借家法
- 区分所有法
- 不動産登記法
法令上の制限は、
- 都市計画法
- 建築基準法
- 国土利用計画法、その他制限法令
- 農地法
- 宅地造成等規制法
- 土地区画整理法
その他関連知識は、
- 不動産鑑定評価基準、地価公示法
- 税法
- 住宅金融支援機構
- 景品表示法(公正競争規約)
になります。
ずらりと難しそうな法律が並んでいますから、これから独学で目指す人は、これを見るだけで挫折する人もいるかもしれません。
これらの科目の中でもより力を入れるべき範囲とそれほど重視しなくても良い科目があります。
まず独学で効率よく勉強をするためには、科目による力の入れ具合について知ることが必要です。
すべての範囲を同じ力でまんべんなく勉強するのはとても効率が悪く、独学でできるだけ短期に合格を目指す人がする勉強ではありません。
宅建の科目別出題数
宅建士試験の科目別出題数を知ることは、どこに力を入れるべきかを考える上で重要です。
- 民法等 14問
- 法令上の制限 8問
- 宅建業法 20問
- その他関連知識 8問
これを見ただけでどこに力を入れるべきかが分かる人もいますよね?
宅建士試験は全部で50問の試験ですが、民法等の14問と宅建業法の20問で34問ですから、およそ7割弱にも及びます。
宅建士試験の合格目標が35点ですから、民法等と宅建業法を完璧にするだけでほぼ合格レベルに達します。
ただ、だからと言って完璧を求めすぎて、細かい所まで勉強してはいけません。
資格試験は満点を取る必要なない
宅建士試験のような資格試験は満点を取る必要はありません。
宅建であれば7割程度の35点を取れば合格ができるので、決して100点を目指してはいけないのです。
どうせだったら100点の方が良いのでは?
本番で力を発揮できないこともあるので、できるだけ完璧にしておくべき
という思いを持つ人もいるでしょう。
たしかにしっかりと準備をしておくことにこしたことはないのですが、完璧を目指すばかりに細かい所まで勉強しすぎてはよくありません。
試験に合格をするためには出る可能性が高い箇所から順に勉強をすることが大切なのです。
過去問をしっかりと解いて対策をする
試験に出る可能性が高い箇所から順に勉強することが大切ということですが、効率よく勉強するためにも過去問を解くことはとても大事です。
過去問を解いていると分かるのですが、過去何度も出題された知識が実に多いことが分かります。
また、形式は異なるものの違った角度から同じことを聞いているだけという場合もあります。
過去問を解くことは本試験形式の問題に慣れるという意味もありますが、出題頻度の高い箇所をより重点的に勉強する効果もあります。
資格試験の勉強は、過去問に始まり過去問に終わると言われるほど過去問を解くことは大事です。
独学ならなおさら過去問演習をしっかりとして、効率よく合格を目指しましょう。