資格を取得するにも時間がかかりますし、お金もかかります。特に難関資格になるほど、より多くの時間もお金が必要になりやすいです。

 

お金を節約するとなると独学を選ぶ人も多いですが、独学だと勉強のノウハウが少なく合格まで時間がかかる場合も出てきます。

 

短期合格のためには、資格予備校や専門学校を利用するのが手っ取り早いですが、高額な学費がかかる場合も。

 

スキルアップを目指す人にうれしい制度が「教育訓練給付制度」。この制度を利用してお得に資格を取得しちゃいましょう。

 

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教育訓練給付制度とは?

 

「教育訓練給付制度ってハローワークの職業訓練のこと?」というイメージを持っていませんか?

 

失業していないから自分には関係ないなんて考えると、ちょっともったいないですね。また、逆に現在、失業保険の給付を受けているから関係ないというのもです。

 

「教育訓練給付制度」とは、ある資格を取得するのにあなたが専門学校などに払ったお金の一部を国が補助してくれる制度です。

 

ただ誰でもこの制度を利用できるわけではなく、利用のためには条件があります。その条件のハードルもそれほど高くないですが、制度には種類があるので条件も少し異なります。

 

 

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2種類の制度

 

ひとくちに教育訓練給付制度といっても、実は2種類の制度があり次のように区別されます。

 

  • 一般教育訓練給付金
  • 専門実践教育訓練給付金

 

「一般教育訓練給付金」は比較的手軽に受けることができるものも含めて、広く多くの講座などが教育訓練として厚生労働大臣の指定を受けています。

 

一方、「専門実践教育訓練給付金」は、専門性が高くて、長期間にわたり訓練を受ける必要があるものが対象となっています。

 

一般よりも専門の方が長い時間を要するだけあって、補助としてもらえる金額も多くなるのでよりお得になります。

 

 

制度を利用できる対象

 

制度を利用できる対象は、雇用保険の被保険者または被保険者であった者です。ただ2種類に分けられる教育訓練給付制度ですから、制度を利用できる対象も異なります。

 

まず一般教育訓練給付金ですが、受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が3年以上必要です。ただし、初めて支給を受けようとする人については1年以上で良くなっています。

 

最低でも1年以上、雇用保険に加入しているという実績が必要なわけですね。

 

一方、専門実践教育訓練給付金は、受講開始日現在で雇用保険の被保険者であった期間が10年以上必要です。ただし、初めて支給を受けようとする人については2年以上で良いです。

 

専門実践教育訓練については最低でも雇用保険に2年加入していることが必要です。一般よりも条件が厳しいのは、それだけ高額の補助があるからです。

 

教育訓練給付制度を知らなかったという人のほとんどは、この制度を利用した経験がないでしょうから、1~2年雇用保険に入っている、もしくは加入経験があるのなら、制度を利用できる可能性が高いはずです。

 

注意が必要なのは退職者です。つまり過去に雇用保険の加入実績がある人ですが、退職日の翌日から起算して1年以内に対象訓練を受講する必要があります。

 

ただし、妊娠・出産等の事情がある場合は期間が4年以内でよくなります。なお、すでに教育訓練給付制度を利用したことがあれば、前回の給付金を受けてから一定期間が必要になります。

 

 

補助される金額は?

 

教育訓練給付制度を利用するとなると、どれくらいの金額が補助されることになるかは気になるところです。

 

金額も一般教育訓練給付金と専門実践教育訓練金で異なるので、区別する必要があります。

 

まず一般教育訓練給付金は、教育訓練施設に支払った教育訓練経費のうち、20%に相当する額です。ただし、上限は10万円。

 

つまり、20%に相当する額が10万円を超える場合は、10万円しかもらえないことになります。

 

次に専門実践教育訓練金ですが、教育訓練施設に支払った教育訓練経費のうち40%に相当する額です。ただし、1年間の上限が32万円で、40%相当額が1年間で32万円を超える場合は32万円になります。

 

訓練期間は最長で3年間ですから、最大で96万円がもられる大変お得な制度となっています。

 

なお、さらに手厚いサポートがあり、専門実践教育訓練の受講終了後、あらかじめ定められた資格試験等に合格した場合はボーナスとして20%が後から加算!

 

合計で60%となりますから、実に半分以上の費用が返ってくるわけで、高額な受講費の負担をずいぶんと軽くすることができる素晴らしい制度なのです。

 

資格を取得をしてスキルアップを狙う人にとっては、大変おいしい制度が教育訓練給付制度です。ぜひ活用してください。